CharaTalk.02

プルーは情報集めに出てるみたいだけど……。
紹介に駆り出された『黒猫の』ショウっす。よろしく。

……偉い人って括りはガラじゃないんだが、レオンだ。
ローレットを取り仕切ってる。今日はよろしく頼む。

ざっくりしすぎて本当に情報屋が務まるか心配になるよ、ユリーカ。
ギルドには俺やユリーカのような情報屋と、レオンさんのような『特異運命座標』じゃない人間も存在してるんだ。

特異運命座標(イレギュラーズ)は簡単に言えばその名の通り、この世界にとって特別な連中だ。
どんなに鍛えようがどうしようが俺には世界の理を覆したり影響を与えることはできねぇからな……。
ま、お前たちの力は特別製だ。期待してるぜ。

（それは難しく言っているのだろうか……？）
イレギュラーズって称号だけでステータス上がりそう。

何言ってんのか全くわからん。
特異運命座標は勇者って称することも出来るが汚れ仕事だってなんでもござれだ。
ローレットには『そういう仕事』だってあるからな。

そういえば、『暗殺令嬢』からまた依頼がありましたね。はい。
……ダークヒーローって言うのもまたマジックポイントあがりそうだよね。

ああ、何の仕事を受けるのかはイレギュラーズ個人に任せる。受けた後は……有能こそ正義だ。
俺とローレットは慈善事業をしてる訳じゃない。時には余り寝覚めの良くない依頼をギルドに張り出すこともあるだろうが。

勿論、良い事する依頼のが多いけどね。
ただ、色んな依頼がくる時点でこの世界は冒険者（トラブル・シューター）に頼りきり。
頼りっきりって言うとおかしいかも知れないけど、それだけ問題が多いのさ。
そしてそれに対処しやすいのは一応、公権力から独立してるイレギュラーズってこと。

複数勢力からのお墨付きを得る事で、大陸縦断的な仕事を可能にするのがギルド条約って訳。
ざんげに対する信仰だったり、イレギュラーへの支援だったり、まあ、理由や実情は様々なんだが。結果的に主要勢力が一定の配慮と理解を示してくれる。ここが重要だ。
ま、都合が良い分には細かい事はどーでもいいな。

一応は神託の少女の予言の元に世界滅亡を防ぐための条約、だからね。
イレギュラーズがいないと世界滅亡は防げないからある程度の活動は許容されてるし、『勇者が物を盗んでも皆それなりに許す』感じがするよ。
勿論、本当に盗んだら怒られるから、しないでくれよ。

俺達のいる幻想みたいな大国なら兎も角、辺境の地に行きゃ条約なんて素知らぬ顔ってのありがちだ。異常に敵対的な連中にはそうそうお目にはかからないだろうが、気を付けてクエストは受けてくれよ。